中古住宅を内覧して汚い時はどうするべき？注意点や対応するべきポイント

中古住宅を購入する際、内覧は実際に物件の状態を確認し、購入判断を下す重要なプロセスです。

しかし、内覧時に住宅が汚れている場合、購入者は物件の状態を正確に把握することが難しくなることがあります。

本記事では、そのような場合にどのように対処すれば良いのか、売主と買主の双方の視点から解説し、成功する取引のためのポイントを詳しくご紹介します。

中古住宅の内見時に「汚い」とどうなる？

中古住宅が「汚い」と感じられる場合、売主と買主の両方にとって、いくつかの問題が生じます。

まず、売主の立場では、物件が汚れているとその分だけ価格が下がりやすく、売却にかかる期間も長引く可能性が高くなります。

一方で、買主にとっては、物件の本来の状態を正確に把握することが難しくなり、購入の決断に不安を感じやすくなります。

こうした状況に対して、売主と買主それぞれがどのように対応すれば良いかを考えてみましょう。

売主視点で考える、きれいな物件のメリットと片付け方

売主の立場では、物件をきれいに整えることで、価格の下落を防ぎ、売却までの期間を短縮できるメリットがあります。

室内外をきれいに保つことで、内覧時に良い印象を与え、買主に「この物件に住みたい」と思ってもらえる可能性が高まります。

具体的には、不要な家具や物を片付け、掃除を徹底することが重要です。

また、必要に応じてハウスクリーニングや簡単なリフォームを行うことで、物件の魅力をさらに引き出すことができます。

買主視点で考える、汚い物件を購入する時の注意点と価格交渉の要点

買主の立場では、汚れている物件を購入する際には、慎重な判断が求められます。

まず、その汚れが表面的なものであるのか、または物件の構造や設備に問題があるのかを見極めることが必要です。

表面的な汚れであれば、清掃やリフォームで解消できる可能性が高いため、その分を考慮して価格交渉を行うと良いでしょう。

 

一方で、汚れが物件の本質的な問題を隠している場合は、購入後に大きな修繕費がかかるリスクがあるため、その点を十分に確認した上で決断することが大切です。

このように、売主は物件の魅力を最大限に引き出す努力をし、買主は慎重に物件の状態を確認することで、両者が納得のいく取引が実現します。

売り出し中の中古住宅が「汚い」場合の対処法

中古住宅が「汚い」と感じられる場合、売主にとっても買主にとっても様々な問題が発生します。

ここでは、そのような物件に対する具体的な対処法について考えてみましょう。

ハウスクリーニング業者を入れる

ハウスクリーニング業者に依頼して、部屋を綺麗に清掃するという方法があります。

ですが、ハウスクリーニング業者の質にはばらつきがあり、選び方が重要です。

業者を選ぶ際には、特にアルミサッシの清掃方法を尋ねると良いでしょう。

 

アルミサッシを外して丸ごと水洗いする業者は全体的に丁寧に清掃してくれることが多いです。

逆に、アルミサッシを外さない業者は、手抜きの可能性が高いです。

また、必要に応じてシステムキッチンの一部を分解して清掃する業者も、腕が良いことが多いです。

自分でできる簡単な清掃方法を実践する

もし業者を入れる予算がない場合でも、自分でできる範囲で効果的な清掃を行うことが重要です。

特に玄関や水回り、窓ガラスなど、内覧時に最も目につく部分を重点的に掃除しましょう。

 

玄関に散乱した靴を片付けるだけでも、内覧者に与える印象は大きく変わります。

また、水回りの汚れは生活感が強く出るため、徹底的に清掃することで、内覧者に良い印象を与えることができます。

ゴミが多い場合、不用品回収を依頼する

長期間放置されていたために、家中に物が溢れている物件もあります。

このような場合、近くの廃品回収業者に依頼して、一軒まるごと不用品を回収してもらうのが効果的です。

トランクルームを活用して部屋をスッキリさせる

居住中の物件を売却する際には、使わない荷物をトランクルームに預けて部屋をスッキリさせると良いでしょう。

トランクルームの利用料はそれほど高くなく、部屋を整然と見せるための費用対効果が高い方法です。

住宅の売却は内覧で決まる！押さえておきたい掃除のポイント

内覧時の印象は、住宅の売却成功に直結します。

そのため、物件をできるだけ魅力的に見せるために、特に注意すべき掃除のポイントを押さえておくことが重要です。

入室して最初に目に入る場所を徹底的にきれいにする

内覧者が最初に目にする場所は、その家全体の印象を左右します。

扉を開けた瞬間に視線が向かう場所、例えば大きな窓や玄関の真正面は特にきれいにしておきましょう。

これにより、多少の汚れやほころびが他の場所にあっても、気になりにくくなります。

また、目立つ場所がない場合は、壁に絵画を飾るなどして視線を誘導し、その周辺を重点的に掃除すると効果的です。

シンクやドアノブは金属磨きで輝きを取り戻す

キッチンのシンクやドアノブなどの金属部分は、光を反射するため目立ちやすい場所です。

市販の金属磨き用ペーストを使ってくすみや黒ずみを取り除くことで、清潔感を強くアピールできます。

少し手間がかかりますが、これだけで住宅全体の印象がぐっと良くなります。

皮脂汚れはアルカリ系の洗剤でしっかり落とす

内覧に向けた掃除では、汚れの種類に合わせて適切な洗剤を選ぶことがポイントです。

アルカリ系洗剤例

裸足で歩いたフローリングやよく触れる場所に残る皮脂汚れには、アルカリ性の洗剤が効果的です。

さらに、この洗剤はキッチンの油汚れにも強力な効果を発揮しますので、コンロや換気扇の掃除にもおすすめです。

水垢や石鹸カスには酸性洗剤を使う

水回りにこびりついた水垢や石鹸カスなどの汚れには、酸性の洗剤が有効です。

酸性洗剤例

ただし、酸性洗剤は家庭用では手に入りにくいことが多いため、専門的な汚れ落とし用の製品を使用するか、ハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの方法です。

フローリングはワックスがけで新品同様に

フローリングの掃除をした後は、ワックスをかけることで床が新品のように輝きます。

時間と手間がかかりますが、特に洋室の床はこのひと手間で大きく印象が変わります。

ワックスがけ後は独特の香りが広がり、生活臭をカバーする効果もあるため、内覧時にとても有効です。

掃除と並行して荷物を整理・処分する

掃除と同じくらい大切なのが、荷物の整理です。

不要な荷物が大量に残っていると、内覧者は新生活をイメージしにくくなります。

内覧者が住んだ後の生活をイメージしやすいように、掃除と並行して荷物の処分を進めましょう。

また、ホームステージングを活用して、室内をおしゃれに飾ることで、さらに魅力的な物件に仕上げることができます。

汚い中古住宅を内覧した場合の判断基準とは？

中古住宅を内覧した際、汚れや乱雑さが気になる場合、その物件が購入に値するかどうかを判断することは難しいかもしれません。

しかし、汚れているからといって必ずしも購入を避けるべきとは限りません。

汚くてもリフォーム後のイメージが湧くなら購入を検討する価値があります。

 

汚れた物件でも「ここをリフォームすれば快適になる」といった具体的な改善点が見える場合は、購入を検討しても良いでしょう。

清掃やリフォーム後にどのような住環境が得られるかがイメージでき、予算内でその実現が可能ならば、価値のある購入となる可能性があります。

ただし、予測が外れるリスクも考慮し、慎重に判断することが大切です。

 

このように、物件が汚れている場合でも、改善の見込みがあるかどうかを冷静に判断することが重要です。

特にリフォームや清掃後の状態を具体的にイメージできるかどうかが、購入を決断する際の大きなポイントとなります。

中古住宅を内覧して汚い時はどうするべき？注意点や対応するべきポイントまとめ

中古住宅を内覧する際、汚れや乱雑さに気を取られることなく、物件の本質を見極めることが重要です。

売主としては、内覧者に良い印象を持ってもらうために、できる限り清掃や整理整頓を行い、第一印象を良くすることが売却成功の鍵となります。

買主としては、汚れが物件の価値にどのように影響するかを冷静に判断し、必要に応じて価格交渉やリフォームの計画を立てることが大切です。

これらのポイントを押さえて、より良い取引を実現しましょう。