京都移住に後悔する理由は7つ！対策方法や補助金のあるおすすめ移住先も紹介

京都は長い歴史と伝統を持ち、多くの自然を残す都市です。都会の喧噪を離れるために移住したいと考えている人もいるのではないでしょうか。

しかし、日常生活におけるさまざまな要因を考慮していなければ、移住後に後悔する可能性があります。

そこで本記事では、京都移住で後悔する理由について詳しく解説します。
後悔することなく移住を成功させるためにも、ぜひ最後までご一読ください。

京都に移住すると後悔する理由は7つ

京都に移住すると後悔する理由は、以下の7つです。

• 観光客が多く生活に支障がでる
• 求人の数は少なくなる
• 盆地による気候が不快に感じる
• 人付き合いが難しい面もある
• 大都市より給料が安い
• 生活しにくい地域がある
• 移動が大変な地域もある

京都は歴史がある町で人が集まるため、気を付けなければいけないことがあります。

後悔する理由について、それぞれ詳しく解説します。

1.観光客が多く生活に支障がでる

京都に移住をして後悔する理由は「観光客の多さによる生活への影響」です。

京都は歴史的な観光名所が多数あることから、生活環境に大きな影響を及ぼすことが考えられます。

観光客によって考えられる影響は以下のとおりです。

• 公共交通機関が混雑して日常の移動に時間がかかる
• 騒音やごみが問題になる
• 住宅地への無断駐車やプライベートスペースへの侵入

特に桜や紅葉などの観光シーズンになると観光客が急増します。人の混雑により市バスや地下鉄が定刻通り運航できないということも考えられるでしょう。

実際にその地域での生活を体験して日常生活における観光客の影響を確認していなければ、移住したときに後悔する可能性があります。

2.求人の数は少なくなる

京都への移住を考えたときに後悔する原因の1つは「限られた求人機会」です。

京都は文化や歴史的な背景が豊かな地域であるため、観光やサービス業に偏る傾向があります。

令和4年の「京都府観光入込客等調査報告書」データでは、京都市を除く府域の観光消費額は約988億円と報告されており、観光に関わるサービス業が大きな割合を占めました。

一方で、京都は大都市圏ではないため、技術系の求人などは大企業や研究機関が集積する大都市にくらべて少ない可能性が高くなります。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構が2024年2月時点で公開している、都道府県別の有効求人倍率は以下のとおりです。

都道府県	有効求人倍率
東京都	1.76
京都府	1.19

京都大学や他の研究機関に関連した求人などがあっても、限られた分野に集中しているため全体的な市場としては小さくなるでしょう。

移住したときに自分の職種やキャリアに合った仕事が見つからないと後悔する理由につながります。

3.盆地による気候が不快に感じる

京都移住で後悔する原因は、盆地特有の気候もあげられます。

京都府は京都市を中心とする地域が山に囲まれた盆地状の地形であるため、夏は高温多湿、冬は寒さが厳しいことも特徴です。

夏には盆地内に熱がこもりやすく、空気の流れが滞るために湿度が高くなることから高温多湿の状態が続きます。

一方で、冬は冷たい空気が盆地に滞留しやすく、周囲の山々からの冷気も盆地に流れ込むため、気温が下がりやすく寒さが厳しくなるでしょう。

気温の変化がつらく感じる人は、移住したときの後悔につながります。

4.人付き合いが難しい面もある

京都での生活において後悔しやすい点は、「人付き合いが難しい」ことです。

京都は伝統や格式を重んじる文化が根強く、新しく移り住んできた人が地元のコミュニティに溶け込むのに時間がかかることがあります。

地域社会において長年築かれてきた関係性や慣習があるため、適応するには相当な努力と時間が必要となるでしょう。

たとえば、「ぶぶ漬け(お茶漬け)」を勧める習慣は、表面上は親切に見えても「そろそろお帰りください」という意味が込められているなど、京都独特の間接的なコミュニケーションがあります。

京都ならではのコミュニケーションを理解していなければ、移住してから後悔してしまうでしょう。

5.大都市より給料が安い

京都に移住したとき、給料が大都市に比べて低い可能性がある点も後悔しやすいポイントです。

京都は観光業を中心に経済が形成されており、ITや金融などの高収入を見込める業界が少ないため、全体的に給与水準が低めです。

厚生労働省「都道府県別現金給与総額と格差」によると、大都市と比較して給与額の差があることも確認できます。

都道府県	実額
東京都	412.8千円
京都府	284.9千円

生活水準を維持しながら移住するには、事前に給与水準や生活コストをしっかりと調査し、財務計画を立てていなければ後悔することになるでしょう。

6.生活しにくい地域がある

京都内にある生活しにくい地域の場所を確認しておかなければ、移住後の後悔につながります。

生活しにくい地域が存在することを認識しておく理由は、移住を検討する際に実際の生活環境と自分の求めるライフスタイルが合うかを事前に確認できるためです。

たとえば、京都市内の山間部では、最寄りのスーパーマーケットや病院まで車で数十分かかる場合があります。

観光シーズン中の交通渋滞や、住宅地近くでの騒音やプライバシーの問題に適応できるかという問題もあるでしょう。

移住前には、生活の利便性や地域の生活環境を確認し、実際に自分のライフスタイルに合った地域を選ばなければ後悔する原因になります。

7.移動が大変な地域もある

京都移住後の生活において後悔する点として、移動が大変な地域があることです。
特に京都市内の一部や周辺地域では、以下の公共機関の問題があります。

• 道が狭い
• 交通渋滞が慢性化している
• 公共交通機関の本数が少ない

京都は歴史的な都市であり、元々は現代の自動車交通を想定していなかったために道が狭く設計されている場所があります。古い町並みや歴史的な建造物が多い地域では、道路拡張や大規模な交通インフラ整備が困難な場合も多いでしょう。

そのため、繁忙期や観光シーズンには道路が非常に混雑し、交通渋滞も慢性化しています。

移住を考えている場合、交通の利便性を含めた生活環境をしっかりとリサーチしておかなければ、日常の移動にストレスを感じるでしょう。

京都に移住して後悔しないための対策は3つ

京都に移住したとき後悔しないための対策は、以下の3つです。

• 期間を決めて現地の生活を体験してみる
• 移住する目的を決める
• 移住を支援している自治体を選ぶ

後悔しないための対策をそれぞれ解説します。

1.期間を決めて現地の生活を体験してみる

京都移住を検討している方にとって有効な対策の1つは、期間を決めて現地の生活を体験することです。

実際の生活環境や地域の雰囲気を肌で感じることができれば、移住に必要な対策を用意できます。事前に確認しておく場所としては以下があげられるでしょう。

• 現地の人間関係
• 通勤や通学にかかる時間
• 地元の商業施設の営業時間
• 医療機関へのアクセス
• 地域内の交通状況

もし子育てをする予定があれば、現地での一時滞在中に地域の学校や保育施設を訪れ、教育環境を確認したり、ほかの親御さんと交流して意見を聞いたりすることが有効です。

趣味やレクリエーション活動に重きを置く場合は、地域のスポーツ施設や文化施設を利用してみると、自分のライフスタイルに合っているか確認できるでしょう。

現地の生活を通じて、自分や家族がその地域での生活に本当に適応できるかどうかを検討できます。

2.移住する目的を決める

京都に移住するとき、以下のように目的を明確にしておきましょう。

• 地方で子育てしたい
• 仕事の場所や職種を変えたい
• 生活費を下げたい
• 自然に囲まれた場所に移りたい

歴史や文化を身近に感じたい、自然に囲まれた環境で暮らしたいなど、移住の動機をはっきりさせると具体的な準備や計画を立てやすくなります。

生活の質を高めるための地域選びや住宅選びも、適切に行えるでしょう。

移住する目的を決めておけば、後悔するリスクを減らして移住後の満足度向上にもつながります。

3.移住を支援している自治体を選ぶ

移住に関して積極的に支援をおこなっている自治体を選ぶことは、移住後の生活を充実させるために大切な要素です。

具体的な支援内容としては、以下のようなものがあげられます。

• 補助金の提供
• 住宅の斡旋
• 就労支援
• 教育関連の支援
• 地域社会との交流支援

たとえば、自治体によっては新たに移住する家庭に対して住宅購入費の一部を補助する制度があり、移住初期の経済的負担を軽減できます。

子育て世代の移住を促進するために、保育所や学校の情報など地域内の教育環境について詳しく説明する自治体もあるのです。

自治体の支援が受けられれば、移住後の生活をスムーズに始めるための大きな助けとなるでしょう。

事前に自治体のサポート内容を調べ、自分や家族のニーズに合った支援を受けられる場所を選ぶと移住後の生活の満足度を向上させられます。

京都移住のおすすめ地域3選

京都に移住を考えるとき、おすすめする地域は以下の3つです。

• 亀岡市
• 木津川市
• 福知山市

各地域について詳しく解説します。

1.亀岡市

亀岡市は、自然環境が整っている点とコミュニティサポートが充実しているため、京都移住におすすめの地域です。

亀岡市は京都府の北部に位置し、豊かな自然に囲まれているため、自然とのふれあいを重視する人に適しています。

都市部の喧騒から離れて、のどかな環境での生活を求める人にとって理想的な場所といえるでしょう。

亀岡市の特徴として、以下のような支援が受けられます。

• 中学校卒業までの医療費は1医療機関につき、月に200円で受けられる
• 亀岡市外からの移住者が空き家を改修する場合、最大で180万円の支援が受けられる
• 移住・定住促進施設「離れ」にのうみに、2泊3日まで移住体験料金で宿泊できる

ただし、都市部と比べて交通アクセスの面では不便さを感じることもあるため、移住を考える際は生活スタイルとのバランスを考える必要があります。

2.木津川市

京都移住にあたり、おすすめ地域の1つとして候補にあがるのが木津川市です。

木津川市は都市と自然のバランスが取れた生活環境が特徴で、京都市街地へのアクセスが良好でありながら、自然豊かな環境を維持しています。

多くの公立及び私立の学校などの教育施設も充実しているため、子育て世代のファミリーにとっても魅力的な選択肢になるでしょう。

木津川市では、以下のような支援制度が受けられます。

• 中学校卒業までの医療費は1医療機関につき、月に200円で受けられる
• 空家改修等の支援で最大180万円、不動産取得税1/2軽減、借入資金の金利負担の支援を受けられる
  (移住促進特別区域の加茂町瓶原地域に移住した場合)

ただし、地価が比較的高い水準にあるため、移住を検討するときは経済面も考慮しなければいけません。

住宅購入や生活費などの経済的な計画をしっかり立てられていれば、移住後の生活の満足度を高められるでしょう。

3.福知山市

福知山市は、豊かな自然環境と歴史的な建造物が多く存在するおすすめの地域です。

自然と歴史を身近に感じながら生活できる環境は、文化遺産に興味のある人にとって魅力的に映り、都市の喧騒から離れてゆったりとした時間を過ごせるでしょう。

出生率も全国有数の高さで子育て環境が充実しているため、子育て世帯の移住にも適しています。

福知山市に用意されている主な支援制度は、以下のとおりです。。

• 空き家バンクを利用すると改修補助金として最大100万円の補助を受けられる
• 移住促進特別区域に移住した場合は、最大180万円の補助を受けられる
• お試し移住が3か月以内は無料で、最大1年間の入居が可能

ただし、都市部からは離れているため、通勤・通学のアクセス面を考慮しなければいけません。

京都市街地までのアクセス面で問題なければ、後悔せずに移住できるでしょう。

京都移住するなら後悔しない選択をしよう

本記事では、京都移住で後悔するポイントについて解説しました。

• 京都移住では観光客の多さや人付き合いが問題になる可能性がある
• 京都移住で後悔しないためには、事前リサーチが重要
• 支援制度の整ったおすすめ地域に移住すると満足度が高くなる

京都には歴史的な建築物や自然も多く、ゆったりとした時間を過ごしたい人におすすめです。

しかし、事前に現地の環境を確認していなければ、観光客の多い地域など住みにくい地域を選択する可能性もあります。

移住したときに後悔しないよう、自分が住みやすい環境だと感じる地域を選びましょう。