千葉県には、母子家庭への手厚い支援をおこなっている街が多く存在します。
日経xwoman(クロスウーマン)が2015年から毎年実施する「子育て支援などが充実している市町村ランキング」で、千葉県の街が上位に選ばれています。
働きながら育児をする人にとって、自治体の細やかなサポートや、安心して子どもを預けられる施設があることは、住みやすさのポイントになるでしょう。
この記事では、千葉県の母子家庭が住みやすい街をランキング形式でお伝えし、各自治体の子育て支援の取り組みについて紹介します。
千葉県で母子家庭にとって住みやすい街の特徴
千葉県には、母子家庭や父子家庭のために積極的に支援策を打ち出している自治体があります。
シングルペアレントにとって住みやすい街の特徴には、以下の内容が挙げられます。
千葉県の市町村の多くは母子家庭に経済的援助をするだけでなく、地域社会と連携して街ぐるみで子育て支援に取り組んでいます。
家賃補助をおこなっている
千葉県の市町村には母子家庭の子育て支援策として、賃貸住宅に住む人に家賃補助をおこなっている自治体があります。
家賃補助によりひとり親世帯の経済的負担が軽減し、教育や生活環境の整備など子どもの成長につながるものに費用をあてることが可能です。
自治体がおこなっている住宅に関する支援には家賃補助以外にも、住宅購入やリフォームに助成金が受けられる制度もあります。
なお、支援の内容は市町村ごとに異なりますので、詳細は自治体へ確認が必要です。
充実した子育て支援制度がある
千葉県内の市町村には、母子家庭への子育て支援制度として0〜2歳の保育料無償や子ども医療費の助成をおこなっている地域があります。
子どもを育てながら仕事をするシングルマザーにとって、0〜2歳児の保育料無償は心強い子育て支援制度となるでしょう。
2019年10月1日から3〜5歳までの幼児教育と保育の無償化が始まりました。
しかし、母子家庭では生まれて間もない子どもを保育園に預けて働く必要のある親もいるため、0〜2歳児の保育料無償は生活の助けになる制度です。
公立学校が多く子どもが通学しやすい
千葉県内には公立学校が多く、通学に便利な市町村があります。
学校が住まいの近くにあり通学距離が短いことは、子どもにとって負担が少なく安全面でも有効です。
また、親にとっても送り迎えが発生した際、労力が軽減されます。
学校が家から近い場所にある環境は、子育てにプラスにはたらきます。
待機児童が少ない
千葉県内の各自治体は保育施設の充実に取り組んでおり、待機児童0の自治体も存在します。
待機児童の解消は、育児と仕事を両立させるシングルマザーにとって、子どもの預け先の不安を取り除いてくれます。
待機児童の状況は市町村によって異なるため、具体的な実績は自治体の保育課などに確認が必要です。
また、他の市町村からの転入時には、保育園に空きがないと受け入れてもらえない場合もあります。
▼引越しで保育園に入れない理由や保活に有効な対策について詳しく知りたい人は、こちらの記事もご覧ください。
千葉県で母子家庭が住みやすい街ランキングTOP5
母子家庭が住みやすい街の特徴は、自治体が手厚い子育て支援をおこなっていて、保育施設や公立学校が充実していることです。
これらの観点から、千葉県で母子家庭が住みやすい街をランキング形式で発表します。
- 流山市
- 松戸市
- 市川市
- 浦安市
- 市原市
1位:流山市
流山市は千葉県北西部にある人口約21万人(2024年6月現在)の街で、充実した子育て支援をおこなっています。
流山市の打ち出した子育て支援策は多くの人に支持され、人口増加率が2017〜2020年は全国1位、2021〜2023年は2位と成果を上げている自治体です。
流山市の子育て支援
流山市は子育て環境の充実に力を入れており、さまざまな支援策を打ち出しています。
子ども医療費助成 | 0〜18歳を対象に医療費の自己負担金を通院1回、入院1日につき200円、保険調剤無料に助成 |
送迎保育ステーション | 朝7時から夜6時まで預けられる送迎保育ステーションを市内の2カ所に設置 |
ファミリーサポートセンター | 育児を援助したい人と援助を受けたい人をマッチングし、地域ぐるみで子育てを応援する取り組み |
子育てサロン | 乳幼児のいる親同士が交流し、悩みや不安を気軽に話し合える場を提供 |
流山市ではこれらの支援を通じて母子家庭の子育てをサポートしています。
流山市の待機児童
流山市は認可保育園の整備を推進し、待機児童の解消に取り組んでいます。
待機児童数は2021年が0人、2022年は3人でした。
流山市の待機児童数は2020年には26人いましたが、市が推進する対策が効果を発揮し大幅に減少しています。
2位:松戸市
松戸市は人口約50万人(2024年9月1日現在)の千葉県北西部の街で、子育て支援策に定評があります。
日経xwomanが発表する2023年版「共働き子育てしやすい街ランキング」で、松戸市は総合ランキング1位でした。
松戸市のおこなう子育て支援が、働きながら育児する人から高い評価を受けています。
松戸市の子育て支援
松戸市の子育て支援は、全国でもトップクラスといわれています。
育児に関する支援策には、以下のものがあります。
子ども医療助成制度 | 0歳〜高校3年生相当年齢まで医療費の自己負担上限額が、通院1回200円、入院1日200円、保険調剤無料に助成 |
まつどDE子育てアプリ | 松戸市が妊娠中から出産、育児をサポートする情報発信アプリを運営し、子育てに関するアドバイスを提供 |
おやこDE広場 | 0〜3歳の乳幼児とその親が交流できる場所を市内に20カ所設置 |
育児や家庭に関する無料相談 | 子育て世帯向けに、育児や家庭の悩みを保健師や社会福祉士、助産師などの専門家に無料で相談できる窓口を開設 |
送迎保育ステーション | 朝7時から夜7時まで預かってくれる送迎保育ステーションを市内の10カ所に設置 |
松戸市の待機児童
松戸市の待機児童は、2023年の時点で8年連続0を達成しています。
子育てにやさしいまちづくりを目指す松戸市は、特に待機児童対策に力を入れており、働きながら子育てをおこなう人に安心を与えています。
松戸市は送迎の利便性に配慮し、小規模保育施設を市内にある全ての駅に設置しました。
さらに、3〜5歳児が通う幼稚園でも預かり時間を早朝から夕方まで拡大し、子育てと仕事が両立しやすい環境を整えています。
3位:市川市
市川市は人口約49万人(2024年8月31日現在)で、千葉県で第4位の規模です。
東京都江戸川区と隣接しており、都内への通勤に便利な街でベッドタウンとして発達しました。
市川市は千葉県内でも治安がよく、2020年の統計では人口1万人あたりの犯罪件数は51.4件で、県の平均52.2件を下回っています。
治安がよく安心して生活できることは、母子家庭を含む子育て世帯にとって住む街を選ぶ際の重要なポイントです。
市川市の子育て支援
市川市は母子家庭・父子家庭を経済と心理の両面で手厚くサポートしています。
市川市の子育て支援策は、以下の通りです。
母子・父子家庭相談 | 母子家庭・父子家庭を対象に専門家による悩み相談を実施 |
養育費確保のためのサポート | 母子家庭・父子家庭を対象に公正証書作成料や保証会社と契約する際の保証料に補助金を支給 |
第2子以降の保育料無償 | 所得や第1子の年齢に関係なく第2子以降となる0〜2歳児の保育料を無償 |
給食費無償 | 全ての小中学校の給食費が所得制限なしで無償 |
子どもの医療費助成制度 | 0〜18歳まで医療費の全部、または、一部を助成 |
親子集いの広場 | 妊婦と0〜3歳の子どもを持つ親を対象に情報交換などの交流が持てる場所を市内3カ所に設置 |
市川市は千葉県で初めて、第2子以降の保育料の無償化を実施するなど、働く人の子育て支援に力を注いでいます。
市川市の待機児童
市川市は待機児童の解消に力を入れており、2023年には3年連続0を達成しました。
また、市内の小学校39校と中学校16校にライフカウンセラーを配置し、子どもの心の成長を見守っています。
ライフカウンセラーの設置の目的には、以下のものが挙げられます。
- 子どもたちの話を聞く
- 子どもたちと一緒に遊ぶ
- 子どもはライフカウンセラーのいる部屋でくつろげる
- 子どもはライフカウンセラーのいる部屋で新しい友達を見つけられる
- 子どもたちは誰でもライフカウンセラーに相談できる
市川市はライフカウンセラーの設置により、悩める子どもたちの心の居場所づくりを目指しています。
4位:浦安市
浦安市は人口約17万人(2024年8月末日現在)で、東京ディズニーランドのある街として全国的に知られています。
東京都心へのアクセスがよく、住宅地には緑も多く人気の高いエリアです。
浦安市では「浦安市子育てハンドブック」を発行し、市が提供するさまざまな子育て支援の活用を呼びかけています。
浦安市の子育て支援
浦安市は母子家庭・父子家庭に向けた支援制度が充実しており、子育てを街全体で支援する制度が整っています。
浦安市の子育て支援には、以下の内容があります。
ひとり親家庭住宅手当 | 母子家庭・父子家庭を対象に、最大月額1万5,000円の家賃補助を支給 |
子ども医療費助成 | 0歳〜高校生相当年齢までを対象に医療費の自己負担額が通院1回、入院1日あたり200円に助成 |
一時預かり制度 | 家庭において保育が困難になった乳幼児を一時的に施設で預かるサービスを提供 |
エンゼルヘルパーの派遣 | 出産から生後2カ月まで、子育てを手伝ってくれる人がいない場合と体調不良で子どもの世話ができないときに授乳や排せつ、もく浴、家事などをサポートするヘルパーを派遣 |
浦安市の一時預かり制度は、子育て中の親のリフレッシュが目的で利用することも可能です。
浦安市の待機児童
浦安市はかつて保育施設の受け入れ体制が整っておらず、2019年に142人、2020年に34人の待機児童がいました。
そこで、私立保育園を中心に施設整備をすすめ、2021年と2022年には待機児童0を達成しました。
浦安市では待機児童を解消したものの、今後も保育園のニーズが高まると予測し、さらに整備をはかる予定です。
5位:市原市
市原市は人口27万人(2024年9月1日現在)で、石油化学工業や造船業が盛んな日本を代表する工業都市です。
都心部へのアクセスがよく、東京のベッドタウンとしても発達を遂げています。
市原市は市川市に続いて、2024年4月から第2子の保育料無償化を導入するなど働く人の子育て支援に力を入れています。
市原市の子育て支援
市原市は妊娠から出産、育児までトータルで子育てを支援しています。
市原市の子育て支援策の内容は、以下の通りです。
子ども医療費助成 | 18歳まで通院1回、入院1日につき自己負担300円、保険調剤は0円に助成 |
いちはら子育て応援アプリ | 子育てに関する情報をチェックできる母子手帳機能を有したアプリを運営 |
出産時家事等サポート事業 | 妊娠中と出産後に家事や育児支援をおこなうヘルパーの派遣と利用料の一部助成 |
母子オンライン相談 | 妊婦と15歳までの子どもの親を対象に産婦人科医や小児科医、婦人科医、助産師に無料で相談できる窓口を開設 |
市原市は22時まで母子オンライン相談を受け付けるなど、子育てする人の不安に寄り添う支援策を打ち出しています。
市原市の待機児童
市原市は保育施設の充実に力を入れており、2023年には2年連続待機児童0を達成しました。
また、市が民間団体に委託する形で、小学1年生から6年生の児童を対象に学童保育(放課後児童クラブ)を運営しています。
学童保育では仕事などの理由で放課後や夏休みに保護者がいない家庭の子どもを預かり、子育て世代の就労をバックアップしています。
千葉県の母子家庭が住みやすい街ランキング!充実した子育て支援の取り組みを紹介まとめ
千葉県の母子家庭が住みやすい街の条件と、手厚い子育て支援を実施している街をランキング形式でお伝えしました。
- 千葉県の母子家庭が住みやすい街は、ひとり親世帯に家賃補助をおこない住居費の軽減をはかっている
- 千葉県の母子家庭が住みやすい街は、子どもの医療費を助成し病気になっても安心して通院や入院ができる
- 千葉県の母子家庭が住みやすい街は、通学しやすい場所に公立学校があり、学童保育も充実している
- 千葉県の母子家庭が住みやすい街は、待機児童が少なく保活に苦労しない
- 千葉県の母子家庭が住みやすい街は、地域ぐるみで妊婦や育児中の親をサポートする体制が整っている
この記事では、母子家庭が住みやすい千葉県の街を厳選しました。
母子家庭・父子家庭の人が千葉県での生活を検討する際に、この記事が参考になれば幸いです。
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