50代の独身男性・独身女性が移住して仕事はある?移住支援で田舎暮らしを楽しむ方法

50代の独身男性が移住のアイキャッチ画像

都会で暮らす50代の中には、体力や気力があるうちに田舎へ移住して第2の人生を歩みたいと考える人もいます。

特に、独身男性・独身女性は家族のしがらみがなく、自分の思い通りに移住先を選んで生活を始められます。

ただし、田舎は都会よりも求人が少ないため、希望の職種に就けない可能性や、収入の減少を折り込んだ移住計画が必要です。

また、50代の独身者はまれに移住支援を受けられないケースがあり、若年層や世帯の移住に比べて条件が不利な自治体もあります。

この記事では、50代の独身男性・独身女性が田舎に移住する際の仕事探しの対策と、移住支援を活用して田舎暮らしを楽しむ方法をお伝えします。

目次

50代の独身男性・独身女性は移住に興味を持っている

50代独身男性は移住に関心があるのイメージ

近年、都会に住む50代の男性と女性の間で、田舎への移住に関心が高まっています。

2014年の内閣官房の調査で50代男性の50.8%、女性の34.2%が移住予定、または、検討したいと回答しています

50代独身者の移住に関する意識調査

引用元:国土交通省 人生100年時代を見据えた社会における土地・不動産の活用 資料/内閣官房東京在住者の今後の移住に関する意向調査

50代の独身男性・独身女性は比較的自由度が高く、移住を決断しやすい状況にあります。

自治体の移住支援策を利用する地方移住者が増えている

人口減少に悩む地方では、移住者を積極的に受け入れて地域を活性させたいと考え、手厚い支援策をおこなっている自治体があります

これらの移住支援策を利用するなどして、2014年度には1万1,735人が地方に移住しました。

年代別田舎移住の意識調査

引用元:毎日新聞 毎日新聞とNHK、明治大学地域ガバナンス論研究室(小田切徳美教授)の共同調査

この調査で、地方移住者の数は年々増加していることも伺えます。

50代の独身男性・独身女性は移住に向いている

独身者は家族をともなわないので、自分のペースで移住計画を立てられるなどのメリットがあります。

ひとりで行動できるため、新しい場所や生活の変化に柔軟な対応が可能です。

家族を気にすることなく新たな交友関係を形成でき、地域社会との関わりも自分の望むライフスタイルに合わせて構築できます

このような理由で、50代の独身者は移住に向いているといえるでしょう。

50代の独身男性・独身女性の移住の課題

50代独身移住の課題のイメージ画像

50代の独身男性・独身女性の移住には、自由度が高く思い通りに移住先が選べるなどのメリットがありますが、乗り越えなければならない課題もあります。

50代独身者の移住の課題には、以下のものが挙げられます。

  • 都会の価値観が通じない田舎生活
  • 人間関係は移住者から積極的に築く必要がある
  • 田舎の移住生活で後悔しないためには事前準備が大事

都会の価値観が通じない田舎生活

田舎の生活では、これまでの肩書や職歴が通用しないことが多く、プライドを捨てる覚悟が求められます。

長年積み重ねてきたキャリアも新しい環境では必ずしも評価されるとは限らず、ゼロから信頼を積み上げる必要があります。

自分のスキルや経験が活かせる職種に就けないケースもあり、未経験の仕事では謙虚な姿勢で臨むことが重要です。

これまでの実績や価値観をリセットして、移住生活を始めてください。

人間関係は移住者から積極的に築く必要がある

田舎で充実した移住生活をおくるためには、地元の人たちとの関わり合いは重要です。

移住者から積極的に会合やイベントなどの地域活動に参加し、人間関係の構築をはかる必要があります

地元の人たちとの交流を続けるうちに信頼関係が生まれ、地域の一員として認めてもらえます。

移住生活の満足度は地元住民との関係構築に大きく影響するため、地域に貢献する強い意識を持って関わりましょう。

田舎の移住生活で後悔しないためには事前準備が大事

田舎の移住生活で後悔しないために、事前のリサーチは重要です。

田舎に移住して後悔するもっとも多い理由の一つに、イメージと実際の住み心地のギャップが挙げられます。

移住先とのミスマッチを防ぐために、しっかりとリサーチしてから候補地を選定してください。

移住先を判断するのに必要なリサーチ項目は、以下の通りです。

  • 求人の種類
  • 地域の特徴
  • 医療体制
  • 商業施設の数
  • 公共交通機関 など

また、本格的な移住の前に、暮らしやすさや地域の特徴を体験できる「田舎暮らしのお試し制度」を設けている自治体もあるので、積極的に利用しましょう。

50代の独身男性・独身女性は移住先で仕事を探すのは難しい

50代独身男性が移住して仕事探しのイメージ

50代の独身男性・独身女性が田舎で仕事を探すのは、都会で就職するよりも難易度が高いといわれています。

地方では都会ほどの求人数がなく、職種も限られている場合が多いです。

そのため田舎へ移住する際は、地域の求人状況を確認し、就職先を決めてから移住するのが望ましいでしょう。

50代の独身者が地方移住にともなって、仕事を探す際の注意点は、以下の通りです。

  • 起業するならリモートワークも可能な仕事がよい
  • 移住先での仕事探しは転職エージェントの利用も考える
  • 田舎に移住して後悔しないために情報収集しておく

起業するならリモートワークも可能な仕事がよい

田舎に移住する人の中には、その土地で企業を考えている人も多いですが、移住先で起業するならリモートワークが可能な仕事がおすすめです。

リモートワークは住む場所を選ばず仕事ができるため、都会との収入の格差もほとんどありません。

また、副業である程度収入のめどがついた状態で、田舎で起業するのもよい方法です。

農業に憧れる人もいますが、50代までホワイトカラーだった人がいきなり体力の必要な仕事に就くと、後悔する可能性もあるので慎重に検討してください。

田舎での起業は事前準備と段階的な移行が成功の鍵となるでしょう。

移住先での仕事探しは転職エージェントの利用も考える

50代が移住先で仕事を探すなら、転職エージェントを活用して事前に再就職を決めておくと安心です。

都会から田舎に転職する場合、ほとんどの人が土地勘やどのような職種があるのかわからないため、個人で仕事を探すのはかなり難易度が高いでしょう。

そこで、移住先の転職事情に詳しいエージェントに相談して転職活動すれば、より自分にあった仕事が見つかる可能性が高まります

田舎での職探しは都会よりも時間がかかる傾向にあるため、早めに行動を起こすことも重要です。

田舎に移住して後悔しないために情報収集しておく

田舎に移住して後悔しないためには、その土地の情報収集は欠かせません。

田舎暮らしで後悔する理由に、イメージと実際とのギャップが大きいことが挙げられます。

田舎暮らしのメリットである豊かな自然やあたたかい人のつながりが、状況によってデメリットへと変化するケースもあります。

▼田舎に移住して後悔しない方法について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。

50代の独身男性・独身女性が移住するなら自治体の支援制度を利用する

50代独身男性が移住成功のイメージ

地方の人口減少や東京への一極集中を解消するために、東京圏から地方への移住者に補助金を支給する地方創生起業支援事業地方創生移住支援事業があります。

50代の独身男性・独身女性が田舎へ移住するならこれらの支援制度を活用しましょう。

ただし、自治体が運営する支援制度には、年齢制限や世帯での移住を条件にしている場合もあるので注意してください。

国や自治体の移住支援制度を利用する際の注意点には、以下のものがあります。

  • 移住先は自治体が積極的に支援策をおこなっているところを選ぶ
  • 移住前に自治体が主催する移住推進イベントに参加する
  • 地域おこし協力隊への参加も検討する

移住先は自治体が積極的に支援策を行っているところを選ぶ

田舎への移住先を検討する際、移住者に手厚い支援策がある自治体を選ぶとよいでしょう。

各自治体の移住支援策については、一般社団法人 移住・交流推進機構JOINの支援制度検索などで調べられます。

また、直接自治体に問い合わせてみるのもおすすめです。

移住前に自治体が主催する移住推進イベントに参加する

自治体の中には移住希望者のために、移住推進イベントを実施しているところがあります。

移住推進イベントとは移住を検討している人に自治体がPRを行うもので、個別相談会やその土地の暮らし向きの紹介などをしています。

移住推進イベントは気軽に参加できる催しであるため、少しでも興味を感じたら足を運んでみるとよいでしょう。

移住推進イベントの開催については、一般社団法人 移住・交流推進機構JOINのイベント情報に掲載されています。

地域おこし協力隊への参加も検討する

地域おこし協力隊のイメージ画像

地域おこし協力隊とは、地域おこしの支援や農林水産業への従事、住民支援などを通じて、移住者の定住をはかる取り組みです。

地域おこし協力隊の任期は1〜3年で、雇用形態は自治体の会計年度任用職員としての採用と個人事業主として委託契約する2種類があります。

地域おこし協力隊の活動内容は、以下の通りです。

  • 農畜産業
  • 地域コミュニティ活動
  • 開発・加工・地域産品の生産
  • PR・地域や地域産品の情報発信
  • 開発・観光資源の企画、観光サービスに関する活動
  • 交流促進・都市部などからの移住
  • 学習支援・教育
  • 集客、運営・イベントの企画
  • マーケティング・販売・地域産品の流通
  • スポーツ振興・文化・宿泊施設の運営・観光
  • 不動産活用、空き店舗対策・空き家
  • 鳥獣対策、自然保護、環境保全
  • 技術伝承、地域の伝統産業
  • 研究・地域資源や地域づくりに関する調査
  • 見守り、高齢者の生活支援
  • マネジメント・財務、行政事務
  • 保健、医療
  • 安全確保、防災、地域の防犯 など

自治体の特性やニーズによって、地域おこし協力隊の活動内容は異なります。

任期を終えた隊員が、その地域で定住するケースは約65%といわれています。

50代の独身男性・独身女性におすすめの移住先

50代独身が移住に向いている街のイメージ

50代の独身男性・独身女性の移住先には、自然が豊かで気候にも恵まれた地域が向いています。

さらに、移住支援策が整っていることも重要です。

そのような視点から、50代の独身者におすすめの自治体には、次のものがあります。

  • 長野県伊那市
  • 静岡県静岡市
  • 茨城県つくば市
  • 三重県伊賀市
  • 沖縄県那覇市

長野県伊那市

長野県伊那市

長野県は宝島社が発行する「田舎暮らしの本」が毎年発表している移住したい都道府県ランキングで、18回連続1位に輝いています

その南部に位置する伊那市は、太平洋型、内陸・高原気候で、県内でも比較的温暖な地域です。

伊那市は積極的に移住者を受け入れています。

伊那市がおこなっている移住支援には、以下の内容があります。

  • 移住・定住コーディネーターによる相談窓口
  • 移住・定住のための準備用仮住戸
  • 移住を検討している人の体験住宅
  • 空き家バンクの運営
  • 過疎地域定住促進補助金

長野県伊那市は本格的な移住の前に、市職員への相談やお試し体験ができます。

静岡県静岡市

静岡県静岡市

静岡市は温暖な海洋性気候で、平地ではほとんど雪が降りません。

市内から眺める富士山は雄大で、都会では感じられない優雅な気持ちを味わえます。

​​静岡市では東京圏からの移住者に手厚い支援をおこなっていて、23区内に在住か通勤していた人が5年以上定住する意思があると「静岡市移住・定住補助金」を支給しています。

また、路線バスやコミュニティバスなどの公共交通機関が整っていて、車の運転ができなくても快適な生活が可能です。

茨城県つくば市

茨城県つくば市のイメージ

つくば市は茨城県の県南地域にあり、東京へ通勤が可能な緑豊かな街です。

2005年に開業したつくばエクスプレスを利用すれば、つくば駅から秋葉原駅まで最短45分で到着します。

つくば市は筑波大学をはじめ多くの研究機関が集まる学園都市で、研究職の求人も多数あります

東京圏からの移住であれば、つくば市わくわく茨城生活実現事業で独身者にも補助金が60万円支給されるので積極的に活用しましょう。

三重県伊賀市

三重県伊賀市のイメージ画像

伊賀市は三重県の北西部に位置し、京都府と奈良県、滋賀県に接しています。

内陸型の温暖な気候で、冬でも積雪はほとんどなく、夏は涼しいのが特徴です。

伊賀市は移住者の受け入れに積極的で、移住コンシェルジュのサポートが受けられます。

また、空き家バンク事業を運営し中古住宅の品質維持と購入支援をおこなっており、移住者に好評です。

沖縄県那覇市

沖縄県那覇市のイメージ

沖縄県の県庁所在地である那覇市は、日常生活でリゾート気分を味わえる魅力のある街です。

公共交通機関も発達しているので、車を所有しなくても日常生活にあまり不便を感じません

那覇市はなはし創業・就職サポートセンターを通じて、移住者のために起業や就職を支援しています。

まとめ

都会から田舎に移住したい50代の独身男性・独身女性に待ち受けるさまざまな課題について解説しました。

  • 都内に住む50代の多くの人が田舎への移住に関心があるという調査結果が報告されている
  • 50代の独身者は自由度が高いため、地方への移住に向いている
  • 田舎ではこれまで築き上げた肩書や職歴が通用しないことがある
  • 田舎は都会ほど仕事の種類がないためキャリアを活かせる仕事が見つからない可能性がある
  • 国や自治体がおこなっている移住者向けの支援事業を積極的に活用する
  • 移住先は気候が安定していて移住支援が手厚い地域を選ぶ

この記事が、50代の独身男性・独身女性の移住先での仕事探しと、自治体の移住支援策についての参考になれば幸いです。


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